フルコミへの道-完結-(2016年4月フルコミの営業マンになりました)
新入社員が入ってる段階で、はっきりと、もう長くはこの会社にいないな。
他の会社で、ステージを変えて、もっと活躍したいなと考えてしまうと、4月に入ってくる新入社員に対しての教育にも遠慮が生まれてしまう。
自分自身が先輩では申し訳ない。仕事を教えても、この会社を辞めることを考えている時点で、正直教育自体に罪悪感すらあった。
2016年3月末。
当時、会社で一番お世話になっている上司に退職の意を告げた。
実は、退職の意を告げるのは2回目だった。
1度目は2016年の10月ごろ、お世話になった上司、頼もしい先輩、そして憧れていた社長に、
「そんな何事も、最初から上手くいかない、諦めるのが早いよ、まだまだやれることがあるじゃないか。辛くて、しんどくて、どれでも諦めずにやるから面白いんだろ?」
そう励まされて、退職するのを一度、撤回していたことがあった。その時は、もう一度頑張ろうと本気で思った。
ただ、せっかく呼び止めてもらったのに、それでも4ヶ月後にやっぱり辞めますと告げた。
もはや、退職の意を告げた上司以外の人からは何も声をかけられなかった。
むしろ、他の社員には退職することすら打ち明けずに、突然消えるようにしていなくなった。
せっかく自分を雇ってくれたのに、
せっかく自分に新規事業を任せてくれたのに、
せっかく仕事を教えてくれたのに、
せっかく売上が上がらなくても給料をもらい続けたのに、
せっかく退職するのを一度は呼び止めてもらったのに、
せっかく期待をかけてもらってたのに、
僕は、新卒で入った会社を13ヶ月間という短い期間で、諦めて、退職したのだった。
当然、会社に入る時は考えもしないストーリーだった。
セルフイメージはかなり最悪だった。悔しかったし、辛かったし、罪悪感でいっぱいだった。
もう2度と、こんな経験をしたくない。こんな挫折を味わいたくない。
この経験が今でもかなり大きなモチベーションなっていると思う。
その、会社に退職の意を告げた4月中から、テレアポは始めていた。
最初の1ヶ月目の成績は、10件だった。
そして、5月からはもうテレアポ一本でやっていく、
前の会社の懺悔も込めて、人生で始めて、頭を丸めた。
自分なりの覚悟だった。